≡津軽三味線用語大辞典≡
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【全国大会】 ぜんこくたいかい
 「大会」の項を参照。本来、「全国大会」という名称は弘前大会にのみ使われる。

【大会】 →関連事項
No.142 by りょう メール
2006/06/16 [Fri] 04:20
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【しゃもじ】 しゃもじ
 それはしゃもじじゃありません。撥です。

【撥】 →関連事項
No.141 by kanko メール ホーム
2005/09/13 [Tue] 00:08
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【トランス】 とらんす
 テクノから分岐した音楽の新ジャンル。高速で激しく揺れる単調なリズムにより催眠効果を生む事から「トランス」と名付けられた。基本的にはダンスミュージックであり、主にクラブシーンで演奏される。歴史的にはサイケデリックの流れを汲み、ヒッピー的要素が強い。ヘヴィなリスナーは、やはり何故か自然を愛し、ガンジャを愛し、大麻の価値を切々と説き、自由を謳い、オーガニック信仰どっぷりな傾向にある。そういう意味においても、本来はどちらかと言えばアンダーグラウンドなジャンルなのだが、エイベックス等有名レーベルやアーティストの活動もあり、現在ではユーロビートに代わり、ヒップホップに並ぶダンスミュージックとしての地位を占めている。
 音楽的には、単一コードによるリフレインが軸になる。音数が多くテンポも速いため、津軽三味線奏者が比較的対応しやすいと言える。そもそもがサイケデリックの流れを汲む音楽なので、様々な民族音楽と結合・融合して発展することも多いため、トランスの側からも和楽器の参加が歓迎される傾向にある。三味線に限って言えば、演奏に当たり格別の知識・技術も必要なく、要するにじょんから節をリズムに合わせて弾いていればそれで良いので、数多くの演奏家がトランスにチャレンジしている。
 しかし、ほとんどの津軽三味線奏者はクラブ文化に触れておらず、トランスを甚だしく勘違いしている場合も多い。
 かつて、民謡は若者に媚びを売り、「ジーパン民謡」「ロック民謡」など、最新流行を採り入れるべく腐心した。腐心しながらも、いずれも本質を突くまでには至らず、きわめて浅いアプローチで終始している。結局のところ、80年代の「ロック」が「トランス」に置き換わっただけで、三味線奏者が自らのコンプレックスを克服していない証左だろう。逆に言えば、民謡関係者から最も遠い位置にある、「カッコいい若者の音楽」こそがトランスなのである。
 ロック民謡については、「ロック」の項を参照。

【ロック】 →関連事項
No.140 by りょう メール
2005/08/23 [Tue] 23:09
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【家元制度】 いえもとせいど
 芸事において、世襲制の「家元」を頂点とし、擬似血縁的組織をもって団体を統率する制度。鎌倉時代に世阿弥が創始したといわれ、江戸時代に宋学〜朱子学の影響を受けつつ、「一子相伝」の日本的慣習と合流して成立した。現代では、家元の下に「大師範」「師範」「名取」「準名取」以下さまざまなランクが設定されており、準名取であれば師匠の名前から一字を、名取以上になると家元の姓を名乗ることが許される。一般に、弟子を取ったり、演奏活動で収入を得ることは名取以上の者に限定されている。
 制度自体の始まりは鎌倉時代の「能」にあるとされる。本来、家元制度とは純粋に芸の継承を目的としたものであり、家元たる者には個を捨てることが要求される。世阿弥も自らの著「花伝書」において、「家、家に非ず。継ぐを以て家とす」と書いている通り、家元個人、あるいは家元の血筋を守る目的の制度ではなかった。
 しかし、朱子学と一子相伝の慣習の影響により、家元は世襲制となり、家元を守ることがすなわち芸を守ることだと解釈される傾向が出てくる。
 朱子学とは、南宋の朱熹により儒学から再構築された思想で、非常に大雑把に言えば「自己修養を行い、社会秩序を維持するべし」というもの。中国では元の時代に国学として採用された。日本にでも江戸時代に官学となっており、水戸学や武士道などの思想的基盤となっている。
 国家に保護されて発展した朱子学は、おおまかに言えば「義理を重んじ、忠義を尽くし、君主を敬う」というものだった。乱暴に言ってしまえば、「ひたすら主君のために尽くしましょう」という内容にもなる。要するに裏を返せば、支配者に反対する者はそれだけで「不忠者」「恩知らず」として排除できるわけだから、支配者側にとってこれほど都合のよい思想もない。結局のところ、中国では清、日本では江戸中期以降、朱子学は単に君臣倫理を説く体制教学となり、あくまで体制側の論理に基づく思想となってしまった。
 この思想を基礎に持つ家元制度は、やがて家父長制を擬制してゆく。貢献者に対し「雅号」として家元の姓を与え、縁組に類似した儀式を経て家父長制に取り込み、家父長たる世襲制の家元を絶対者として守るのである。ほぼ同じ発展をたどった組織形態には、暴力団、つまりヤクザ者の組織が挙げられるだろう。
 このような思想的発展を遂げた制度であるから、現代においても、精神的美点を除いては有益な面はなかなか見出せない。家元〜名取〜弟子〜孫弟子という一連の金銭の流れは、ネズミ講やマルチ商法すら彷彿とさせる。
 本来、民謡は民衆の音楽であり、津軽三味線に至っては乞食芸であった。昭和期以降、長唄や歌舞伎を模して家元制度が持ち込まれたのは、一子相伝の思想だけではなく、やはり支配者側に都合の良い理屈があったからだと思わざるを得まい。
 なお、家元制度は、津軽三味線への導入と時期を同じくして、南京玉すだれやフラメンコ、がまの油売りやバナナの叩き売りにも導入されている。

【二代目】 →関連事項
【破門】 →関連事項
【伝統】 →関連事項
No.139 by りょう メール
2005/07/11 [Mon] 03:06
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【流血三味線】 りゅうけつしゃみせん
 別名「血染め三味線」。
 胴の表側、膝ゴム付近の皮に血が飛び散った痕跡のある三味線を言う。出血の理由は、右手中指の関節を駒のとがった部分に引っ掛けたり、または皮に強く擦りつけたり、あるいは「駒止め」の際に小指を傷つけたりと様々。それでもなお練習を続けると、皮に血痕が残ってしまうわけ。
 まさに猛稽古の賜物、頑張っている証拠ではある。しかし、プロの演奏家さんたちの三味線に流血は見られない。流血三味線は撥付けフォームの見直しが必要だ。あんまり胸を張るようなことではないだろう。

【駒止め】 →関連事項
No.138 by kanko ホーム
2005/07/07 [Thu] 23:55
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