【撥付け】 ばちづけ
 一般には撥の前後運動を指す語。撥捌きそのものを指すこともある。いずれにしろ、叩き系三味線で五大民謡を弾く際の基本技術。
 三味線の構造上、駒に近い位置は糸のテンションが高く、遠ざかれば遠ざかるほど糸が低くテンションも下がる。この特性を利用し、音色のバリエーションを増やして表現力を増す技術であると言える。ただし、叩き三味線草創期の奏者白川軍八郎や木田林松栄の演奏では、それほどの大きな前後移動はなかったと言われている。
 独奏はもちろん、唄付けにおいて特に重要な技術である。唄を知り、撥付けを修得して、はじめて良い独奏が演奏できると言えるだろう。

【駒止め】 →関連事項
【前撥】 →関連事項
【後撥】 →関連事項
【叩き】 →関連事項
No.95 by りょう メール
2005/01/25 [Tue] 00:55
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