【駒止め】 こまどめ
 右手小指を駒にかけ、音の響きを抑える技法。基本的には曲中の音量を抑える部分で、小指を伸ばして駒に当てながら、最小限の撥の動きで演奏する。一部演奏家は、前撥の際にも小指を折りたたんだ状態で駒に当てている。いずれも「駒止め」または「駒付け」といい、特に小指を伸ばして当てる技法に限っては「音澄」(ねずみ)あるいは「音殺し」(ねころし)と言うこともある。
 前撥の際には必ずしも駒止めをする必要はなく、各演奏家の好み次第だが、小指を伸ばす技法はほとんどの奏者が使うようだ。いずれも修得にはそれなりの訓練が必要で、モノになるまでには小指の先から何度も流血する。しかし一旦修得してしまうと不思議と血は流れず、小指の先も固くならないから不思議だ。
 この技法を使うと駒がやたらと動きやすくなってしまう。これを防ぐため、セロハンテープで駒を固定する奏者が多い。胴張りゴムの切れ端を駒に当てる奏者や、皮の切れ端を使う奏者もいる。

【駒】 →関連事項
【前撥】 →関連事項
【胴張りゴム】 →関連事項
【流血三味線】 →関連事項
No.92 by りょう メール
2005/01/24 [Mon] 23:04
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