東北地方を中心に使われる方言。「うん」とうなずくときや相手の発言に対して肯定的な返答の際に言う。津軽弁で「そうだ。そうだ。」を「ほんだ。ほんだ。」というが、それが省略化され「んだ、んだ」に変化したと推測される。津軽三味線のリズムは津軽弁を三味線の音色に乗せ表現されていると言われていて、「んだ」と言うこの言葉のリズムが絶妙な「間」をかもし出すと言われている。津軽地方に生まれ育ち、津軽弁を郷土言語とする津軽人でなければ津軽三味線を演奏してもそのリズムと「間」を表現できるものではないそうだ。このような独特な津軽の保守的ジョッパリ思想などの背景で津軽の文化が育まれ、他の民謡三味線とはまったく違う個性的な芸能に発展したのである。そのためネイティブ津軽じゃない津軽三味線奏者は津軽地方での芸能活動を敬遠したがる傾向にある。「んだ」に相対して「まいね」が否定的表現。 ちなみに、「んだ」(yes)は、ロシア語で「ダー」と言う。幕末にロシア人と接触した津軽以北の人々は、自分たちと同じく「んだー」という言葉で同意を示すロシア人に驚いたということだ。さらに蛇足だが、「イクラ」はロシア語からきた外来語で、「イワシ」はそのままロシア語になっている。どうせならロシア民謡も持ち込んでくれていれば、もっとおもしろかったんだけど。
【えふりこぎ】 →関連事項 【ジョッパリ】 →関連事項 【まいね】 →関連事項 【ン】 →関連事項 |