≡津軽三味線用語大辞典≡
【せ】3

【世界】 せかい
 アメリカ合衆国のこと。
 「世界に挑戦」と言えばアメリカ公演、「世界デビュー」と言えばアメリカデビューを指す。アジアは「世界」に数えられない存在なので、台湾や韓国で公演を行っても、「世界デビュー」とは言わない。ましてベトナムやタイなどの東南アジアは「世界」のセの字にも入らない矮小な存在なので、十分に気をつける必要がある。
 日本、それも津軽というごく限られた地域で発達した芸能である「津軽三味線」が、「世界」に進出する意義がどこにあるのか、そこは奏者それぞれの考え方や事務所の方針等、いろいろな動機があるので、一言で説明することはできない。しかしとにかくも、「世界(=アメリカ)」という言葉を冠することで、幅広い世代をかなりビビらせることができるのは事実だ。いわば、三味線界における日米安保条約である。
 世界デビューの際には、名前を英語化・ローマ字化するのが基本。さらに「世界」化するためには、文部科学省通達に逆っても、姓と名を逆に書くべし。また、三味線の皮が犬であることがバレると、「世界」の白人が激怒し、野蛮人扱いしてくるので口外禁止である。
 かように「世界」とは、日本人としての、また三味線奏者としてのプライドを捨ててまで挑む価値がある場所だということだ。

【ローマ字】 →関連事項
【英語崇拝】 →関連事項
【皮】 →関連事項
No.128 by りょう メール
2005/03/06 [Sun] 17:42
修正・削除


【先生】 せんせい
 昔は「師匠」と言っていたものだが、最近は「先生」となり、格が一段下がった感がある。徒弟制度の崩壊を嘆く人も多いが、徒弟制度を逆手にとった悪行三昧の師匠もいることを考えれば、むしろ歓迎すべきことだ。今後、さらに一段下がって「インストラクター」になるのが時代の流れだろう。
 もはや、師匠が弟子を選ぶ時代ではない。学ぶ側が教える側を選ぶ時代なのだ。礼儀は必要だが、卑屈になる必要はない。三味線をはじめるなら、まずは良い先生を選ぶこと、これが一番大切である。

【師匠】 →関連事項
No.102 by りょう メール
2005/01/25 [Tue] 02:33
修正・削除


【全国大会】 ぜんこくたいかい
 「大会」の項を参照。本来、「全国大会」という名称は弘前大会にのみ使われる。

【大会】 →関連事項
No.142 by りょう メール
2006/06/16 [Fri] 04:20
修正・削除



MEL021xDICTIONARY4.4 by mellow
edit by kankosite