≡津軽三味線用語大辞典≡
【あ】4

【あいや節】 あいやぶし
 津軽地方の民謡。「津軽あいや節」として、津軽五ツ物(五大民謡)のひとつに数えられている。時に三ツ物に加える人もあるが、これは一般的な定義からすると誤り。
 由来は、熊本県民謡「ハンヤ節」(『ハイヤ節』とも言う)にまで遡る。「ハンヤ」とは南風のこと。これが北前船に乗って各地の港に伝えられてゆき、佐渡を経て「佐渡おけさ」になり、津軽地方に至って鯵ヶ沢・青森・野辺地などの港へ入った。津軽地方で「ハンヤ」が「あいや」に変化し、「あいや節」と呼ばれるようになったとされる。入ってきた当時は流行歌として、酒席で盛んに唄われていたらしい。
 当時のあいや節は「古調あいや節」「あいや旧節」として現在もわずかに残っているが、佐渡おけさに近い伴奏の素朴なものである。これに手を加えたのが梅田豊月で、伴奏も節回しも派手に明るくなった。現在、あいや節として広く演奏されているものは、この梅田豊月の手になるものである。
 津軽あいや節には短調・長調の二種がある。現在の主流は明るい長調だが、竹山流においてはほとんど短調を演奏する。当然、唄の節も長調・短調で変わってくるのだが、昔は長調の伴奏で短調のメロディーを唄ったり、短調の伴奏で長調のメロディーを唄ったりと、今から考えると随分ちぐはぐなことをしている。洋楽の音感を持っている者には正直気持ち悪いのだが、それはそれで間違いではない。
 唄い手では山田ゆり子が有名。かつて、「ゆり子のあいやか、あいやのゆり子か」と言われたほどの名手である。一度は聴いておくべきだろう。

【三ツ物】 →関連事項
【五ツ物】 →関連事項
No.20 by りょう メール
2005/01/09 [Sun] 01:00
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【青黒檀】 あおこくたん
 略称「青黒」(あおこく)。「黒檀」を参照

【黒檀】 →関連事項
No.72 by りょう メール
2005/01/21 [Fri] 03:44
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【あどはだり】 あどはだり
 津軽三味線合奏と言えば「あどはだり」というぐらい、津軽三味線を演奏する者ならば必ず弾ける曲とされる。作曲者は故・山田千里とされているが、「六段」との類似点も非常に多く、断言できない。
 曲名は、津軽弁の「あどをはだる」と言う言葉。「あどはだり」は「もっともっとと欲しがる人」「欲張り」と言う意味で、この曲を聴くともっと聴きなくなるという気持ちが込められてるそうだ。

【六段】 →関連事項
No.43 by kanko メール ホーム
2005/01/15 [Sat] 15:06
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【綾杉】 あやすぎ
 高級な三味線の胴内部に施してある細工。細かな綾が波形に彫り込んであるもの。綾杉を施した胴を「綾杉胴」と言う。
 音響工学的にはまったく意味をなさないものらしいが、確実に言えることは、綾杉細工を施してある胴は、一定水準を超えた高級品であるということである。

【胴】 →関連事項
No.90 by りょう メール
2005/01/24 [Mon] 05:46
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